自動車のヘッドライトをもっと白く明るくする方法

HIDの登場

 

自動車のヘッドライトの種類として「HID」、「ディスチャージ」、「キセノン」などの名称が登場するようになり、これがユーザーを混迷させているようです。ここで初めに知っておいてもらいたいことは、これらは基本的には同じものだということです。

 

「HID」とは、「High-intensity discharge」の略で、日本語では「高輝度放電ランプ」と呼ばれています。英語名でわかるように「ディスチャージ」は「放電」なので、放電による発光するランプの総称となります。

 

「HID」は、金属原子高圧蒸気中のアーク放電による光源で、厳密には高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称となります。

 

「HID」の最大の特徴は、電極間の放電なのでフィラメントが無い点で、白熱電球よりも長寿命&高効率になります。特にメタルハライドランプは、光束が大きく、大規模空間の照明に適していることや、高輝度、高効率、太陽光と色温度が近いという特性から、以前からテレビや映画のロケーション照明の主力となっており、その実績もあって、ハロゲンランプに代わって自動車のヘッドライトにも使われるようになってきたのです。

 

メタルハライドランプは、水銀以外にナトリウム、スカンジウムなどメタルハライド(金属ハロゲン化物)を発光物質として封入したもので、高圧ナトリウムランプは、発光管に高温ナトリウム蒸気に耐える透光性アルミナセラミックスを使用してナトリウムを封入したものです。

 

いずれにしても、自動車用として光束が大きいことはかなりの特徴となり、効果がはっきり体感できることから、次第に注目されるようになってきたわけです。